「それでも、俺ははるがいい。
はるじゃなきゃダメなんだ。
はるは?
俺はもういらない?」

「っ…そんなことないっ!!
あたしも…
陽じゃなきゃダメだもんっ…」

「うん。
ありがと、はる。」

「でも…。」

「もう『でも』禁止。
俺ははるじゃなきゃダメ。
はるも俺じゃなきゃダメ。
それが全てだよ。

はる、約束して。」

「何を…?」

「どんな時でも一番に俺を頼ること。」

「だって…それじゃあ陽の迷惑…。」

「はるが分かってくれるまで、何度だって言うけど…
迷惑なんかじゃないんだって。
むしろ、こうやって一人ではるが泣いてる方が迷惑。」

「えぇ!?」

「泣きたいときは俺を呼ぶこと。
分かった?」

「……。」

少し黙ってから、はるは小さく頷いた。


「あとは?
不安なことはもうなくなった?」

「うん…。」


そう言うと、少しだけはるが笑ってくれた。