日に日に忙しくなってきた…
というのも高校総体が近付いてきたから。


「今年はちゃんと出場するのよね？」

「今年はってなんかその言い方すっごい失礼なんですけどー…
去年だって一昨年だってちゃんと出たじゃん？」

「出たけど…。去年は全然練習とかに参加してなかったじゃない？
まぁ少しはしてたけど、今年ほど行ってなかった気がするんだけど？」

「んー…それはそうかも。」

「でしょ？どうしたのよ？心入れ替えちゃって…。」

「だって…最後の大会だからさ。」


そう。
高校総体はあたしにとって最後の大会。
あたしは部員の少ないバスケ部の助っ人として今年も出場する。


「結局どこの部活にも所属しなかったね…。」

「だってさーあたしの場合、バスケだけがやりたいってわけじゃないんだもん。
いろんな競技をやりたいからさ…
まぁでも結局選んだのはバスケなんだけどね。」

「はる、バスケがなんだかんだ言って一番好きだもんね。」

「まぁねー♪」

「ところで陽くんは何に出るの？」

「サッカーだよ。」

「じゃあ、会場かなり遠いんじゃない？」

「え…そうなの？」

「多分…サッカーはたしか○○競技場のグラウンドでやるって聞いたけど…
で、バスケはうちの高校の隣にある体育館だから…。
って陽くんから何も聞いてないの？」

「聞いてないっ!!」


ちょ…
梨絵の話がホントなら、あたし陽の試合、応援に行けないってこと!?