恋色の紙ヒコーキ

「はるが笑ってくれるだけで、俺は正直幸せだよ。」

「そっ…それだけ…?」

「うん。」

「他には?なんかあたしにしてほしいこととかないの?」

「してほしいこと…?
うーん…あ、じゃあ…。」

「なぁに?」

「添い寝。」

「そっ…添い寝!?」

「前に一度してるじゃん。そんなに照れること?」

「っ…ってかそうじゃなくて!!
陽の悩みとか…そういうのを『彼女』としてこれからっ…。」

「言っておくけど、はるが彼女でいる期間なんてあと少しだからね。」

「へっ?それは…。」


どういう意味?
もしかして、遠恋が辛くなったら別の人にするからあたしは彼女じゃなくなっちゃうってこと…?


「あ、もしかして悪い方に考えてるでしょ?
自分が振られるんじゃないか…とか?」

あたしは頷く。
だってそれ以外、彼女じゃなくなること、なくない?


「はるが短大卒業したら、俺の奥さんだから。はる。」

「えっ!?おっ…奥さん!?ってえ!?」


なっ…ってことはあと2年後に…あたし…