「普通でなんかいられない…。」

「へ?」



そう言ってさらに強く抱きしめる。
はるの頭をぐっと自分の方に引き寄せた。


「陽…?」

「はる…俺は君が思ってるよりずっと…独占欲が強いんだよ…。」

「え…?」


言葉にするべきではないということは分かってた。
でもいざ口にしたら止まりそうもない想い…。



「だからいつでも触れていたいし、離したくない。
きっとはるが思ってるよりも俺は子どもで…」

「っ…そんなことないっ…
陽はあたしなんかよりずっと大人だよ…
だって…いつも余裕、あるでしょ?いろんなことに対して…。」

「それは…大人ぶってるだけ…だよ。
本当は余裕なんてないんだ。」


俺ははるを少し腕から開放して、その髪に触れる。


「はるの目の前だと…余裕なんてこれっぽっちもないよ。」

「そんな風には見えないよ…。
それに今日の陽は…。」

「今日の俺は…何?」