恋色の紙ヒコーキ

「行こうか?」

「はぁ?
ていうかもう行ってもいいのか?」

「うん。多分もう話は終わったみたいだし…
行きたいんだろ?」

「うっ…えっと…まぁ…
最近俺の部活が忙しくてあんまり梨絵と話せてねぇし。」

「そこまで聞いてないんだけど…。
さ、行こう。」


俺はゆっくりと扉を開けた。

でも音はかなりするから二人の視線が俺たちに一気に向けられる。


「陽っ!!」

「久哉!?」


すごく驚いた顔をしている。二人とも。


「な…んでここにいるの?授業は?」

「それを言ったらお互い様でしょ?
はるが教室を飛び出したから、それが気になって来たんだよ。
でも…別に落ち込んでない…みたいだね。
顔がすっきりしてる。」

「へ?」

「でも、衣里香のこと、ごめんね。
まさかあんなこと言うなんて思わなかった。」


あれ?
はるの顔が一瞬だけ曇った。

何かしたんだろうか?