恋色の紙ヒコーキ

「陽の彼女だからさぞかし可愛い子なんだと思ったら…
普通じゃない。
ブスじゃないけど可愛くはないわ。」


ちょ…
この子…
こんなに可愛い顔してものすごく毒吐いてるんですけど…

見た目との激しいギャップにあたしは声が出ない。

それに…
まぁ彼女の言ってる内容も否定できない。
あたし、別に可愛くないし。


「ちょっとあんた!!
黙って聞いてれば何勝手なこと言ってんの?」


あたしよりもキレた顔で梨絵はそう叫んだ。


「あなたのほうが顔、可愛いじゃない。」

「そんなことはどーだっていいの!!
あなた、何も分かってみたいだから言ってあげるけど、はると陽くんの絆はあなたが思ってるよりもずーっと深いんだから!!」

「梨絵っ!!」


言われてる内容が恥ずかしすぎて、あたしは梨絵の腕を強引に引っ張った。

そして教室から猛ダッシュで逃げた。


行く場所はたった一つ。


一番落ち着ける場所。