そしてあたしは決意した。

通りすがりかけていた教室のはしにある

鼻を噛んだ後のティッシュ。

静かに手を伸ばし――…手にとった。

そしてゆっくりと―…

ゴミ箱に向かい、

静かに、ゴミ箱の中へ落した。

すると

ものすごい達成感がわいてきた。

やれば出来るじゃん!

自分を精一杯褒めた。

いつも、

"自分のゴミじゃないのに

拾う必要はない"

"周りに自分の鼻を噛んだティッシュ

なのかと思われたくない"

そう思ってスルーしていた、

鼻を噛んだ後のティッシュ。

「なあんだ。やればできるじゃん」

自分でもびっくりした。

笹井さん見たいな人になれた―

嬉しい、嬉しい―――






そしてあたしは決めたんだ。


落ちていたゴミは、気付いたらすぐ

捨ててあげよう。


ってね。