鮮やかに咲く花はやがて
琥珀細工の器に変わり
灰色の涙を受け止める
 
青白く輝く森で梟は
この世のものではない詩を歌う
誰一人聴く者のいぬ森で
死が訪れるまで歌い続ける 
 
その死は土に還り
新たな花の糧となる
 
地を揺るがすほどの嵐に紛れ
消えることなく浮かぶ月は
この世の惨劇
 
地層に埋もれた琥珀細工
積み石だけが時を刻み
そこから僕は生まれ出る
 
鮮やかに今咲き誇る
運命の花を螺旋に変えて
変わらずに変わりゆく
螺旋のように