「お前…、意外に瞬発力いいんだな。」


抱きつくのに失敗した先生は、恨めしそうにあたしを見る。


どうやら、こんな風に突然やれば、あたしに抱きつけると勘違いしてたらしい。



甘いね、先生。

あたしはそんな怪しい作戦には引っかからない。


先生の行動パターン、もう慣れちゃったもんね。


……まぁ、それに慣れたあたしも、どうかと思うけど。




『で、なんの用ですか??』

「いや、あのだな。」



早速本題に切り出すあたし。


そんなあたしの態度に、先生は困ったように髪をかいた。