「美緒ー!」



あたし以上に、大きな声を上げてるのは先生。


無邪気な顔をして、

いつだかのように、腕を広げてコッチに迫ってくる。


あたしは逃げることなく、そのまま先生を受け止めた。



「美緒が受けとめてくれた…。」



何がそんなに嬉しいのか、目をうるうるさせながら、あたしを見つめる先生。


そういえば昔、先生がこういう行動をしてきたら、ビンタしちゃったり…

結構ひどい扱いをしてきた気がする。


そんな懐かしい記憶に、あたしは思わず苦笑した。