「…疲れたぁ。」 先生が息を整えながら、つぶやく。 本当、どれぐらい走ったんだろう…。 今いるところは、健クンと入った喫茶店の面影は一切なく、 どこか賑わっている、有名な遊園地の前にきていた。 『…先生、強引すぎますよぉ。』 「ごめんごめん。」 感情のこもってない返事をする先生に呆れつつも、 あたしは時間をチェックしようと携帯を取り出す。 そして、ふと手元を見たときに、あたしはあることに気がついた。 …手、つないでる。