先生のキス、恐れているわけじゃない。


先生のこと、嫌いだったんじゃない。



――ただ、

また男の人を怖いと思ってしまったんだ。




先生はそんなあたしの態度を見破ったのか。


あたしを自分の胸へと引き寄せると、そっと頭を撫でてくれた。



「…なんとなくわかったから。
突然ごめんな??」

『ううん…。あたしこそゴメンナサイ。』

「いいって。ちょっとの間はキスするの我慢する。」



先生はそう言って朗らかに笑う。