「俺の方が美緒が好きだ!!!!」 先生がさっき以上に力いっぱいに声を張り上げる。 あたしは先生を穴が空くほど見つめてしまった。 先生…、何言っちゃってるの。 あたしが好き、って…。 つうか、今、あたしのこと『美緒』って言ったよね!? 『先生、そんな大きな声恥ずかしいよ…。』 「あっ、ごめん…。」 そう言いながら、罰が悪そうな顔をする先生。 そんな先生とは対照的に、あたしの顔は緩んでいた。