戸惑う先生を置いて、あたしは話を進める。 『恋の、悩みなんです。』 「……。」 先生の目を、ジッと見つめる。 そうすれば、より一層想いが伝わる気がした。 『…好きな人がいるんです。』 「えぇっ!!」 驚きのあまりか、椅子からひっくり返る先生。 「まさか、俺以外の人を好きになったのか!?」 今にも泣きそうな顔で問いただす先生に、思わずクスリと笑みを漏らしてしまう。