君にゾッコン注意報



『嫌!!』って心が叫んでいた。



だって、放課後の数学の補習も、

点呼中の目配せも、

先生のふざけた冗談も、


全部全部なくなっちゃうんでしょ――??



そんなの、絶対嫌だったはずなのに。




『…わかりました。』



気づいたら、口走っていた。



先生に迷惑かけるのだけは嫌だったから。

先生に『面倒くさい子』って思われるのが嫌だったから。


――あたしは、物わかりがいい子になったの。




『…さようなら。』