「……ごめん。」 先生の低めの声が響いた。 思わず、ぐっと息を飲む。 「悪いけど、気持ちには答えられない。 好きな人がいるんだ。」 ドクンっ 大きく胸が波立つ。 「好きな人」って言葉が、妙に頭に強く響いた。 ねぇ、先生。 「好きな人」ってあたしのことですか?? あたしと思っていいんですか?? 「でもっ、あたしは先生のことが好きなんです!」