ねぇ、アキ。



あたしはどっちだっていいよ。



どっちも、あたしを想ってのことだから。



「健ちゃん…さようなら。」



アキが一緒だから、言えたよ。



アキがいなかったら、誰かを好きな健ちゃんでも誰かのものの健ちゃんでもずっとずっと追いかけてた気がする。



さようなら、なんて言う日が来るなんてありえないってこの間まで思ってたんだから。



「幸せになれ、皐月」



「…うんっ」