「アキ。お前にやられたよ」



弱々しく言う健ちゃんを、アキの胸の中見上げた。



「皐月とキスしてんの見て正直妬いた。でも、わざと見せつけてんだろーなってわかってたから何も言わなかった」



あたしはビックリしたようにアキを見る。



あれは、健ちゃんに見せつけて妬かせるためだったの?



そんなあたしの視線を無視してアキは言った。



「そんなじゃないです。他人のためにキスなんてしませんよ?俺は皐月が好きだからしたんです。」



ドキドキ。



恥ずかしげもなく、ポーカーフェイス言ってくれるアキに顔は真っ赤になった。