「ねぇ」 いつもは健ちゃんと座っている屋上。 あたしはアキに話しかける。 「アキは物好きだったんだね」 あたしを好きなんて、そんな素振りも見せなかったから全然気がつかなかったけれども。 そんなあたしにアキはいつものポーカーフェイスで 「物好き“だった”じゃなくて物好き“なんだよ”」 現在進行形だ、というアキに少しおかしくなった。 「…ふふ」 「何がおかしい?」