君の隣で ｰｾﾝｾｲとｱﾀｼｰ

なんで…今会いたくない


どうしてこうもタイミング良く来るんだろ…


「あお………先生」

「ど…どう……っ！風邪を引くからこれ着てなさい」


そう言って葵衣、…先生は着ていたスーツのジャケットを掛けてきた


「送るから」

「いえ…」

「いや、このままで帰せない、親御さんに説明しなくては…」


その口調は“教師”の顔で…“葵衣さん”ではなかった


「そこの裏門で待ってなさい」


そう言って駐車場に掛けていく先生の後ろ姿を見ながら、繋がったままの携帯を耳に当てた