「まあ、良いではないか。総司だって、ミツさんにはベッタリだったしな。」


近藤さんは、そう言って笑った。


「佐藤さんにも改めて礼をしないとな。」


「佐藤さん?」


私が首を傾げると土方さんは口を開いた。


「佐藤 彦五郎と言ってな、姉さんの夫だ。」


「土方さんのお姉さんの旦那さんですか。」


「ああ。佐藤さんは、俺達の流儀である天然理心流の保護者でもあってな、新選組ができたばかりの時も、莫大な金を出してくれたんだ。」


「佐藤さんって凄い人なんですね。」