「山崎……。」


山崎の部屋に行くとすでに山崎の顔は白くなり、手を触れると冷たくなってきていた。


だが山崎の顔は何故か穏やかで、眠っているように見えた。


「山崎さんを………私…助けられませんでした………。」


あの日から山崎は高熱を出し始め、恋花は付きっきりで山崎の看病をしていた。


助けられなかった事を自分のせいにしているのか恋花の肩は小刻みに震え、顔は青ざめていた。


「お前のせいじゃねえ。」


俺がそう言っても、恋花は俯いたまま首を横に振った。