「みな、無事か?」


隊士達を集め見渡すと六十人くらいいる。

「俺らはなんとか大丈夫だ。」


永倉の原田はそう言ってニッと笑った。


「副長。」


「斎藤お前も無事だったか。」


俺がそう言うと斎藤は眉にシワを寄せた。

「副長、井上さんがやられました。あと山崎は負傷して後送されました。」


「源さんが……そうか。」


源さんは故郷から一緒に出てきた天然理心流の兄弟子であった。