「歳、俺は永井玄蕃頭に出陣の許しをもらいに行ってくる。」


「近藤さん、落ちついてくれ。今はまだ出る時じゃねえんだ。長州の奴らが京に入った今下手に出たら近藤さん、あんた死ぬかもしれねえんだぞ。」


「それでも俺は行く。このまま見てるだけなど俺には堪えられん。」


近藤さんは、そう言うと俺の言葉なんか耳にも入れず馬に乗り数人の隊士を連れて行ってしまった。


俺はガシガシと頭を掻き奉公所にある望楼に上り長州の奴らをジッと見た。


（あいつら武器が四年前と変わってやがる。）


服装は和服から様式に変わっており銃も新しいのを持っている。


（数は幕府の方が上だが勝てるのか？）


いくら人数が多くてもまとめて大砲等でやられたら意味がねえ。