「土方さん大丈夫ですか?悪い夢でも?顔色が悪いですよ。って……わっ!」


俺は恋花の腕を引っ張り抱きしめた。


「良かった………生きている。恋花……恋花。」


震える手で抱きしめていると恋花は俺の背中に手を回してきた。


「土方さん、落ち着いて下さい。私は生きていますよ。ここにいます。」


恋花の温もりを感じ生きている事を実感すると次第に俺は落ち着きを取り戻していった。


「悪い。格好の悪い所を見せた。お前も平助の事で辛いのにな。」


「土方さん、程ではありませんよ。それに格好悪くなんかありません。」


恋花はそう言って優しく微笑んだ。