「原田、俺だ。」


「土方さんか?あんたが俺の所に来るなんて珍しいな。」


原田はそう言うと襖を開け俺を部屋に入れた。


「で、何のご用意で?」


「原田、刀の鞘はあるか?」


俺の言葉に不思議そうに首を傾げながら原田は鞘に入った刀を見せて来た。


「鞘ならあるが土方さん、何かあったのか?」


「坂本が暗殺された。」


「なんだって!?」


「それでな伊東がその場に原田の刀の鞘が落ちていたと言って来たんだよ。」


「伊東の野郎……。」


原田は拳を強く握りしめた。