梅之助さんは、キョトンとした顔をして自分の頬を手で押さえると私を睨んできた。

「てめえ……。」


(叩いちゃった……)


叩いたことを後悔してももう遅く梅之助さんは右手を挙げ私を睨んでいる。


(殴られる!)


目をギュッと閉じ俯いていたが殴られる気配がない。


ゆっくりと目を開けるとポンと私の頭に梅之助さんの手が乗っかった。


「良い腕してんじゃねえか!!気に入った。」


梅之助さんはそう言って私の頭をワシャワシャと撫でた。