「平助……。」


私がそう言うと平助は私の頭を優しく撫でてきた。


「辛気くさい話してごめん。俺今から、伊東さんの所に行くから考えておいて。」


平助はそう言うと、その場を離れ行ってしまった。


それから私は水を汲み沖田さんの部屋に戻ると沖田さんは、部屋から出て廊下に座り桜の木を見ていた。


「沖田さん、寝ていて下さい!お体にさわりますよ。」


「すいません、でも桜が綺麗でつい……。2年前の花見を思い出しましてね。」


「2年前……。」


「懐かしいですよね。山南さんも近藤さんも皆、笑顔で毎日が楽しくて…。」


「そうですね。」


「ずっとそんな日々が続くと…続いてほしいと願っていたのにこの2年間で沢山の事が変わってしまった。」


沖田さんはそう良いながら寂しそうに桜の木を見つめた。