「確認しなくて大丈夫なんですか。」


「大丈夫です。早くその方を通してあげて下さい。」


私が言うと門番は急いで、女性を呼びに行った。


しばらくするとこっちに向かって１人の女性が走ってきた。


「山南さん！」


彼女は真っ直ぐ山南さんの所に走り鉄格子を掴んで寂しそうに山南さんを見つめた。

「おや、貴女が何故こんな所に？」


「山南さんが新選組に捕まったて聞いたの。何で貴方が殺されないといけないの？貴方は悪いことなんかしていないのに…。」

「いいえ。私はここから逃げ出しました。」


「それは、私が一緒に逃げようと言ったからだわ。私が悪いのお願い！山南さんをここから出して。私が斬られるから。」


彼女はそう言って涙目に私に訴えてきた。