「当たり前だ。労咳で俺はもう大切な人を失いたくねえ。」


俺がそう言うと総司は俺の頬に手を当てた。


「鬼の副長がなんて顔してるのですか?そんな顔していたら隊士達に示しがつきませんよ。私は労咳に負けませんから。土方さんだって労咳に勝ちましたし。」


そうだ、俺はガキの頃労咳にかかった事がある。


労咳で俺の母親と姉が亡くなり俺だけが助かった。


「総司、労咳は安静にしてれば治る。お前は………」


そこまで言うと総司は首を横に振った。


「私は新選組から………近藤さんや土方さんから離れたくありません。」