「怨みません。」


私がそう言うと土方さんは私を抱きしめた。


「俺はお前の大切な物を奪っている。お前の父親、そして今回は芹沢を殺した。新撰組を………仲間を守る為には犠牲が出ても構わねえ。こんな俺と一緒にいない方が良いかもしれねえな。」


「何を言っているのですか?」


土方さんの突き放すような言葉に私は顔が強張った。


「もうそろそろしたら、俺は局中法度を言い渡す。屯所を出れるのは今のうちだ。」

局中法度?屯所を出る?


理解できない私はただ土方さんの顔を見つめた。