その後、新見という右腕を失った芹沢は力が弱まっていった。


「近藤さん。今日だ。」


「わかっている。」


近藤さんはそう言って空を見た。


「雨が降りそうだ。」


空は黒い雲に覆われこれからのことを告げているようだった。


「歳、恋花くんにこの事話さなくて良いのか?」


「恋花にこの事を話必要はない。」


俺がそう言うと近藤さんはそれ以上何も言わなかった。


屯所を出る頃には、雨が降り始め風も強くなってきた。