愁哉さんはフッと息を抜いてから、 「初めからあまり顔色がよくありませんでした」 淡々と言葉を落とす。 義務的な口調なのに、気遣ってくれる、その言葉が、優しさが痛い。 「申し訳ありませんわ」 声にならない声は、少し震えたかもしれない。 「謝る事ではありません。ゆっくり休んで下さい」 愁哉さんは、布団をかけ直してそう呟く。 距離は、近いのに、 遠い。 遠くて、 一枚の壁で挟まれたかの様に、近付けない。