鏡の前の疲れた顔。 この数十分で全部の気力を使い果たしてしまった気がする。 早くあの場を去りたかったのはもうひとつ訳がある。 首筋に飾られたネックレスにそっと触れて、ゆっくりとそれを外す。 …気付かれてしまったかしら、 ずっと俯いていたから愁哉さんの目線が分からない。だけど、胸の開いたワンピースを着た訳じゃないから見えないと思う。 何の、 何の意識もなく身に付けていたのは 愁哉さんから昨年頂いたネックレス。