だから、 私は頑張れるんだ。 私は今とにかく自転車をとばし、渡辺書店へと急ぐ。 着いたときにはもう5分遅れていた。 急いだけど、間に合わなかったかぁ。 すぐに裏口のドアを開け、中へ入る。 「渡辺さん、遅くなってしまい、すみません!」 私は渡辺さんに言われる前に勢いよく頭を下げ、あやまる。 「気にしなくていいんだよ。でも、珍しいね。」 渡辺さんはやさしく言ってくれた。 「すみません。」 私は苦笑いした。