パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~

「ねぇ、夜、テレビ観てもいい?」


桜が握っていた手をグッと引っ張っる。


「えっ?あぁ…、テレビ?テレビは…パパから夕方のアニメ以外はダメって言われてるからねぇ…」


困惑しながら答える。


「お願い!!優子さん。パパには内緒で。お願い!」


いつかこんな日が来るだろうと想像はしていた。
売れっ子のアイドルである奈桜をいつまで隠す事が出来るか…。
自分の父親の本当の姿を、テレビの四角い枠の中で知ったら…。


「ダメ!ダメ!約束を勝手に破るのは良くないよね。パパが、小さい子がテレビを観るのは目に良くないって決めた事だから。桜の為なんだから。もう少し大きくなるまで我慢ね」


優子はかがんで桜の目を見ながら優しく諭す。