パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~

「それが…」


白石が意味ありげに神川に一歩近付く。


「なんだ?」


もったいつける言い方にちょっとイラッとする。


「名前が分かったんですよ。ほんとに苦労したんですから。同じ組の母親を、1週間かかって口説き落としましたよ」


白石の目が嫌らしく光る。


「で?なんなんだ?」


神川が少し声を荒げる。
しかし、白石はそのイラつく様子を楽しんでいるかのようだった。



「それがなんと!『雨宮 桜(あまみや さくら)』。雨宮ですよ。奈桜さんも確かあのマンションですよね?」


意味深に笑う。


「雨宮…?本当か?…雨宮 桜?」


「奈桜さんから一文字、取ってると考えてもおかしくないかと」


白石は神川を煽って行く。