「悪いね。また後で」
一緒にいたスタッフ達ににこやかに手を振ると、神川は白石の元へ戻り馴れ馴れしく肩を組んだ。
「いい話だよね?白石ちゃん♪」
ちょっとおどけた口調とは逆に、敏腕プロデューサーと言われ数々の番組をヒットさせて来た切れ長の目が鋭く光る。
白石はその目の冷たさに一瞬、ひるんだ。
「あっちでゆっくり聞かせてもらうよ」
趣味が『肉体改造』と言うだけあって、神川の体はかなりガッチリとしている。
その右腕が白石の寝不足続きで疲れた細い右肩をしっかり掴んでいる。
神川は狭い会議室の鍵を開けた。
冷たい音が響く。
「で?あの子は誰?」

