「お疲れさまでした」 レコーディングをようやく終えた奈桜は、丁寧にみんなに頭を下げた。 今録っているのは冬に出す新曲。 カップリング曲やら、アルバム曲やら、切れ間なく録っているような気がするのは気のせいではないだろう。 『売れているうちに思いっ切り稼がせる』のはこの業界では当たり前。 次々にCDが出て記録的に売れるのは嬉しいが、ファンは本当に喜んでくれているのか、たまに悩む。 「小遣い、大変だよな…」 クリスマスの発売と聞いて小さく呟いた。