パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~

「力になったよ。十分…」


少しうつむいて言う。
まともに梓の顔が見れない。
それは照れからではなく、七海に聞いたあの話が引っ掛かっていたから。


「あの…さ、」


かなり言いにくそうに話を切り出す。
聞いていいのか…聞くべきではないのか。
奈桜の中でもまだ迷っている。


「何?」


梓の優しい笑みが今の奈桜には苦しい。


「いや…、何でもない」


「何?何よ」


「いや、ごめん。何でもない」


やっぱり言い出せない。
梓はクスッと笑った。