パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~

「無理すんなよ」


「奈桜こそ。…いっぱい稼いで下さいませ」


わざとゆっくりと頭を下げる。そして見つめ合って笑った。


「ごめん…」


「ほんとだよ。次は絶対勝つからね」


「何で勝負してんだよ」


呆れたように奈桜が苦笑いする。


「次は…、次、会う時はちゃんと離婚して綺麗な体になってるから。桜の弟、作ろうね。バイバイ!」


「桜の…弟?」


奈桜の顔が悩んでる表情を示すより早く、ドアが閉まった。


「七海!」


1枚の厚いドアが2人の生きる世界を冷たく分けた。