パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~


「皆さん、ちょっと座って下さい」


泉のマネージャーでZの総括マネージャーでもある、木下が入って来た。
木下は部屋の雰囲気を感じ取り、わざと何も言わなかった。
それぞれが沈み込むようにゆっくりとソファーに座る。
木下は全員をゆっくり見回し、冷静に話し始める。


「皆さんのスケジュールもかなり押して来ているので、簡潔に言います。…明日発売の写真誌に泉が載ります。女性との写真です。この件に関しまして本人との話し合いの結果、彼女とはただのお友達という事でしたので皆さんもマスコミには一切ノーコメントでお願いします」


「お友達?」


碧がすごい目力で木下を見る。


木下はチラッと碧を見ただけで話を続ける。


「いいですか、あなた達はアイドルです。今や飛ぶ鳥を落とす勢いの『Z』のメンバーです。…毎日忙しい代わりにあなた達は何を手にしましたか?そして…、それは誰のおかげで手に入れる事が出来るんですか?」


全員の表情がピンと張った。


「全てはそういう事です。何が1番大切か、何に感謝をして生きて行くかという事です。くれぐれも軽率な行動はとらないように。女性と2人だけの食事はただの友達であっても禁止にします。以上」


泉が立ち上がり、もう一度みんなに深々と頭を下げた。