パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~


「今日は皆さんにどうしてもお話ししたい事があります」


歌い出さず、話始めた奈桜に会場はざわめき始めた。
曲だけが静かに流れている。
奈桜は軽く深呼吸をして目を閉じ、心を落ち着かせた。



「どうか聞いて下さい。お願いします」


スポットライトが深々と頭を下げる奈桜を照らした。
まだ悲鳴とも何とも分からない黄色い声が会場に響いていたが、少しずつ静かになって来た。
奈桜は長く頭を下げていたがゆっくり体を起こすと、真剣な顔で客席を見渡した。


「オレは…みんなに隠していた事があります」


会場が低く…、次第に大きくざわついて行く。