パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~

「あぁ、それに…、日読テレビの神川プロデューサーもかんでるらしいですよ。子供をネタに奈桜さんを強引にドラマに出させたって。噂ではその次のドラマも決まってるとか。しばらく奈桜さんを日読テレビに縛りつける魂胆らしいです。まぁ、事務所側も破格のギャラを要求してるらしいし、そっちの方はあまり問題ないかもしれないですね。気の毒なのは奈桜さんですよ。ドラマのギャラは返上だって言うし…」


「返上?」


「はい。そうらしいですよ。事務所側に配慮したんじゃないですか?奈桜さん。バカですよね。寝る間もなく働くのに。貰うもんは貰わなきゃ。損ですよ」


「バカじゃない!」


梓がつい、大きな声を出した。


「えっ?」


その声に驚いて、青木は思わずブレーキを踏みそうになった。


「バカじゃ…ないわ。彼は…そういう人なのよ。彼は…」


青木はバックミラーを覗きながら、何かを察したようだった。