パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~

「最近、買い物行ってないからなぁ」


あちこち扉を開けては何かないか探す。
自分の家とはいえお菓子の管理は桜の担当だったので、場所がいまいち分からない。


「あっ、これ、何?」


奏がテーブルの真ん中に置いてあるハート型のカワイイ箱を触る。


「あ……それは…」


それは桜が奈桜に作ってくれたクッキーが入っている箱。
これだけは仕舞っておこうと思っていたのに忘れていた。


完全に奈桜のミス。


桜が奈桜に作ってくれた物だから大事にしたかったのに。


「あー!クッキー♪しかもハート。これでいいよ。美味しそう」


奏は嬉しそうにリビングへと持って行く。


「ちょ…、それは…、奏…!」


呼び止める奈桜の声なんて軽く無視される。


「はい、美味しそうなのあったよ」


奏がテーブルの上に箱を広げて置くと、碧以外のメンバーが覗いた。