「大丈夫なのか?」
二人は前を向いたまま、足音だけを響かせて歩いて行く。
「大丈夫だよ。問題ない」
奈桜の『問題ない』は、大抵、かなりの問題を抱えている時に出る言葉だという事を碧はよく知っている。
「…そっか。なら大丈夫だな。良かった」
逆に、奈桜は碧が相手が嫌がっていると分かればいくら心配していても必要以上に聞いて来ない事を知っている。
「心配かけて悪かったな」
「気持ちワルイ事言うな。誰がお前の事、心配すんだよ。同じ心配するなら、奏の新曲の振り付けの事心配するよ。アイツ、昨日も覚えてなかっただろ」
「…だな」
奈桜はクスッと笑った。
ドアを開けてスタジオに入ろうとした時、碧が奈桜の肩に手を置いて顔を近付けた。
「七海の挑発には乗るな。アイツ、大手プロダクションに自分を売り込んでるらしい。気をつけろ」
奈桜の表情が一瞬強張り、足が止まる。
スタジオにはZの切ないバラードが流れていた。
二人は前を向いたまま、足音だけを響かせて歩いて行く。
「大丈夫だよ。問題ない」
奈桜の『問題ない』は、大抵、かなりの問題を抱えている時に出る言葉だという事を碧はよく知っている。
「…そっか。なら大丈夫だな。良かった」
逆に、奈桜は碧が相手が嫌がっていると分かればいくら心配していても必要以上に聞いて来ない事を知っている。
「心配かけて悪かったな」
「気持ちワルイ事言うな。誰がお前の事、心配すんだよ。同じ心配するなら、奏の新曲の振り付けの事心配するよ。アイツ、昨日も覚えてなかっただろ」
「…だな」
奈桜はクスッと笑った。
ドアを開けてスタジオに入ろうとした時、碧が奈桜の肩に手を置いて顔を近付けた。
「七海の挑発には乗るな。アイツ、大手プロダクションに自分を売り込んでるらしい。気をつけろ」
奈桜の表情が一瞬強張り、足が止まる。
スタジオにはZの切ないバラードが流れていた。

