パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~




―再会は…―


「奈桜!」


後ろの車から碧が降りて走って来る。
これほどまでに黒いサングラスが似合うヤツはいないな…と、奈桜は碧を見て思った。


「おはよう。後ろだったんだな」


いつものように優しく笑いながら言う。


「何だよ。普通?」


奈桜の顔を覗き込んだあと、ちょっとつまらなさそうに言った。


「普通って何だよ。おかしなヤツだな」


少し早歩きな碧に奈桜は歩調を合わせる。


「まっ、それでいいんだけど。落ち込まれてても困るしな。このクソ忙しい時期に」


『あぁ…』と、奈桜は意味が分かったようにちょっと笑った。