パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~

「そうねぇ。いいわねぇ。奈桜がプレゼントしてくれるんだったらお財布も痛まないし。ハワイかぁ、行ってみたかったのよ。やっぱ綺麗な海、見たいわよねぇ」


優子はわざと話に乗り、調子を合わせる。


「良かった。でさ…」


「あっ、でも条件があるなぁ」


優子が奈桜の言葉の続きを遮った。


「えっ?何?」


奈桜の声が急に曇る。
もしここで優子に先に計画している事を拒否されたらどうしよう。
この旅行の目的はそこにある。


「あのね、今さらお母さんとお父さんの2人で旅行に行ってもつまらないじゃない?恋人同士じゃあるまいし、そんなに話す事もないし。お互い無言で食べまくるしかないでしょ?だからね、奈桜は嫌かもしれないけど、桜ちゃんを連れて行ってもいい?その方が楽しいわ。奈桜は淋しいだろうけど」


優子の明るく優しい声に奈桜は救われて行く。