パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~

しばらく何気なく流れていたテレビの声に、いきなり碧の耳は凍り付く。
聴覚の反応と同時に、視覚も光り並の早さで反応した。
その大きな目が一段と大きく見開かれる。
少し震えた右手がポケットの携帯電話を探し出すと両手で握りしめた。
その間も目はテレビから離れない。
碧の右の親指が携帯電話を開ける。


迷う指先が電話をかけようとした時―


心の左手がサッと止めた。