パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~

「いいよ。分かった。これ借りる。で、番号は?」


奈桜は石田のちょっと可愛らしい一面にクスッと笑った。
番号の書いたメモを渡されると階段の踊り場の方へ歩き出す。


「あっ、石田さん、たまには素直なとこ見せた方がいいよ」


奈桜が振り返って微笑む。


「は?」


「その方が可愛いよ」


石田は顔を真っ赤にして、返す言葉が出なかった。


奈桜は冷たい壁にもたれ、番号をサッと押す。
しばらくコールする音が聞こえ、神川のやけにテンションの高い声が耳に響いた。